月末恒例の。
今回は個人的な思い入れの強い感想ばかりが並んでますが、そのせいで長いです。
【タイトルリスト】
・ゴジラ-1.0/C
(フィルムの質感に拘った、というのは確かにそうだったと思う。迫力もあったし、ゴジラのシーンは良かった。けど、どうしてもこの監督の昭和回顧が苦手。リターナーは良かったんだけどなぁ。あと青木崇高はやっぱどうしてもなんか好き。)
△クローバーフィールド/HAKAISHA
(POVなのでそこで好き嫌いや得手不得手は分かれるんだろうけど。説明は一切しない。全貌もよく分からない。こういう得体の知れなさは嫌いじゃない。あとクリーチャーのデザインがありがちに気味悪い感じも好き。)
△10クローバーフィールドレーン
(サスペンスでありパニックものであり怪獣ものであり。とりあえず得体の知れなさだけは前作から引き続き。説明するつもりなど始めからない。そういうスタンスは嫌いじゃない。つか、得体の知れん何かよりおっさんのが遥かに怖い。)
△クローバーフィールド・パラドックス
(こういうの好き。説明してるようで全然してない。けど表層だけはなんかそれっぽいという安っぽさ。好き。(SFへの評価は全面的に甘い人間が言ってます。))
△デリカテッセン
(フランスのこの手のファンタジーや世界観、ビジュアルは好きな人はめちゃくちゃ好きなんだろうな、と。バンド・デシネってやつ?個人的には、こういう寓話みの強さ(エミール・クストリッツァのそれとはまた異なる)にのめり込めないなぁ、と思うとこはある。)
△エイリアン4
(そして宇宙へ。ジュネなんだよな、と思って改めて観れば、ジャンルや舞台は違えど根底に流れるものはデリカテッセンと同じ。一言で簡単に言ってしまえば、寓話みの強い悪趣味。面々もいつもの方々。ところで、この流れのエイリアンはもう作らないのかな。)
△ロスト・チルドレン
(外連味の強いファンタジー。好きな人は好きそう。バンド・デシネとかそのあたりの文化への造詣は深くないので良く分からんのだけど、きっとそういう感じなんだと。あとまぁ、根本的には悪趣味。この監督はそこがぶれてないのが良い。)
・ファイナル・ディスティネーション1/2/4/5
(気分転換。何も考えずに一気見出来るボリューム感がいい。死を回避しろって、ふつうに無理ゲー。どんどんハードル高くなりそうだし。)
△エレメント・オブ・クライム
(小難しいけど、想像より遥かに意外と解りやすい。タルコフスキー的な要素含め色々と尖ろうとしてる感もある。初の長編作品だもんな。映像の質感と世界観と、そういう系のアートが好きなら、という感じ。)
・ヨーロッパ
(個人的にはモノクロとカラーの組み合わせどうなんだろう、と思った。演出として、このシーンは着色しよう、ここはモノクロ、と考えたその感覚は分かる。けど、あんまり効果ないような。ラースだな、という感想しか出てこない、鬱というか微妙なエンド。)
△ゴースト・トロピック
(確かに冬の空気の刺さるような冷たさを感じるのにどこか温かみのあるどことなく有機質な映像。これはきっと画面の中の人々の呼吸的なものがきちんと感じ取れるからなんだろう。主人公の人間味のある言動も悪くないんだけど、シーンの一つ一つが写真的な切り取り方っぽくて、好き嫌いはそこで分かれそう。そして、ラストシーンいらなかったような。あと夜のオフィスビルで清掃の仕事してて銀行に残高がなくって徒歩で帰る、という割にはモデルルームみたいな部屋に住んでて、そういうちぐはぐ感がちょっと気になった。ベルギーではそういうものなのかな。)
△パラダイスの夕暮れ
(極端な無表情だとか感情の籠っていないセリフ回しや所作はわざとらしいと言えばそうなんだけど、ディティールが丁寧に作り込まれているからおかしくないし、ちぐはぐな感じもしない。そこで真面目に生活している人たちなんだとちゃんと分かる。市井の人々、という意味ではゴースト・トロピックと同じなんだけど、あちらがモデルルーム的な浮世離れ感がどうしても拭えないのに対し、カウリスマキはちゃんと地に足が着いている、感じがする。)
☆ナイト・オン・ザ・プラネット
(やっぱ好き。どの都市の夜もすべて好きなんだけど、個人的にはやっぱ『パリ』が好きかな。ジム・ジャームッシュの映画は登場人物たちがそこはかとなくデラシネ的で、その感覚がカッコいい。でもカウリスマキの描く人々と同じようにきちんと地に足が着いていて、ただのファンタジーにはなっていない。この世界の片隅に転がってる現実の話と思わせる。そのバランス感覚が好き。)
△パルプ・フィクション
(そこにそう繋がるのね、という流れはやっぱ巧い。そしてセリフ。巧い。ところで、ジョン・トラボルタってオカッパのイメージあるんだけど、よくよく考えたらこれとソードフィッシュくらいで全然オカッパじゃないんだよね。それくらいこの映画の印象が強いんだな。)
△アインシュタインと原爆(N)
(アメリカに都合良く使われてしまった部分もあるんだろうけど、後悔して当然だろうな、とは思う。その原動力がヒトラー憎し、な訳だし。彼がもし好戦的な平和主義者じゃなかったら、どんな世界になってたんだろうね。)
【総評】
「私には邦画を観る才能はない」というレビューを読んで、「あぁ、なるほど。そんな表現もあるのか。」と思った。たぶん私にも邦画を観る才能はない。
まぁ単純に洋画で見るあの世界への憧れがあるのだろうし、向こうの方々も、私が良いな、と思ってる映画観て、演技白々しいとか懐古主義気持ち悪い、って思ってることもあるだろうしな。生まれ育ったゆえに言語化されなくても見えたり分かったり感じ取ってしまう部分に違和感を感じたりするのはしょうがないことなのかもしれない。
ところで、平日昼間の映画館(それも、いわゆるアート系や名画座)にいるものすごく普通のおっちゃん(おばちゃんもたまにいるが、おっちゃん率が圧倒的に高い)を私は親しみと尊敬の念を込めて「プロ」と呼んでるんですが、私もそういう人になりたいです。