11月:映画タイトル

今月は映画館には行けなかったが、結構観た気がしてます。
ネタバレ注意。

【タイトルリスト】
・完全なる独裁
(オチがねぇ!『コメディ』だし誇張してるはずと思っているが。メディアコントロールは程度の差こそあれ、どこの国でもやってるとは思うけども。)
・サタンタンゴ
(3回の寝落ちの末、やっと観終わった。一瞬、静止画かと見間違う程の極端な長回しが原因と思うが、とにかく眠い(画角や構図やアングルにアート的な意味や価値を見出だすという見方もあるのだろう)。内容も正直、面白いわけではない。オススメもしないが、社会主義国家ハンガリーの閉塞感に押し潰されたい人は観ても良いかもしれない。画面の中には絶望しかない。カタストロフィすらも何もない。村に取り残されたドクターはもちろんだが、逃げるフタキの背中にも希望を見出だすことは出来なかった。)
△ペドロ・パラモ(N)
(ザ・ラテンアメリカ文学。まぁ原作はラテンアメリカ文学の巨匠だからな。なんかこう、不条理で救いがあるんだか無いんだかよく分からん(ぶっちゃけ救うべきじゃない胸糞悪いヤツなんだが)円環構造。悪夢は終わらない。やっぱラテンアメリカ文学好きだ。)
△謎追い男の10日間(N)
(決して、めちゃくちゃ面白いよ!って訳でもないんだけどなんか観ちゃう。前回のキャストがちゃんと出てきて活躍してるの良いよね。原作はきっとシリーズ化してるんだろうな。ということは次回はあの青年が再登場するのかな・・・あとたぶんこれが一番重要なんだがトルコ語の語感好き。)
△悪夢は苛む(N)
(実際に起こっているのは農薬汚染なんだろうが、母親の狂気がテーマなのかな。静かなホラー。ラストの解釈はどうとでも取れるんだろうけど、個人的にはやっぱ少年の狂気だと思ってる。)
・ザ・メニュー
(風刺の効いたホラーサスペンス。は分かるが、説教臭いんよ。彼女が『帰宅』を許された際に『行きなさい』と目で合図した富豪のマダムとか俳優とそのアシスタントはそんなに悪い人じゃないんじゃ、というか彼らについては理不尽じゃない?あと一番外道なのは、タイラーだよな。少なくともコールガールだから(死んでも)構わないと思ってるのが透けて見えるというか。)
✕ザ・ビーチ
(やっぱりピンと来ないんだけど、これ来る人おるんか?ロバート・カーライルとティルダの存在感はすげぇな。けど、ユアンとの確執作ってまで撮る映画か、これ?ディカプリオが「これに決めたぜ!」って勇んで出た理由もよく分からんが、とりあえず主人公の独白演出はダニー・ボイルって感じがした。)
・エピデミック~伝染病
(正直ラース好きな訳じゃないので、ねぇ。ただ劇中劇の理想に燃える医師が感染源、そして現実世界とのシンクロ、というその虚しい構造はなんかすごくラースっぽい感じがする。)
☆マイ・プライベート・アイダホ
(名作。そこはかとない哀愁とぼんやりとした温もり。その温もりもただ温もるだけじゃなくて、ちょっと辛い。真っ直ぐな道と地平線、そして空。なんかもしかしたら希望がない訳じゃないのかもしれない、と思わせる風景と映像の質感。墓地のバカ騒ぎを見つめるスコットとかその深い断絶の描き方がうまい。というか、ただセンセーショナルに派手に描くのではなくあくまで淡々と彼らの日常を。ガス・ヴァン・サントならでは。あとリバーの演技な。)
✕レディ・オア・ノット
(なんというか、デ・ヴィル家とおんなじような。ここまで派手にスプラッタするともうホラーというよりコメディ。執事使えねぇな。というか、執事の質はデ・ヴィル家の方が上。)
△悲哀の密林(N)
(タイトルの絶妙なB級感に対して、意外と真面目な社会派アート映画であった。最初っから最後まで密林から抜け出せない雰囲気は良い。そして妙に丁寧な作りだが、イギリス人が婚約者を殺したがってる執着がよく分からん。逃げたから?その一方で、スペイン人(+原住民)一行の顛末は理解できる。)
・逆転のトライアングル
(皮肉やブラックジョークまみれ。こういうの好きな人にはたまらん映画だろうな、と思う。個人的にはやっぱ長過ぎだし、なんか微妙。言う程、面白くもないと思うんだけど。)
・ある少年の告白
(そこで出てくる言葉が謝罪なのはしんどいよなぁ。というか、施設そのものがなかなかにエグい。人権無視。そして、ニコール・キッドマンのオカンぷりというか、貫禄。いちいち『オカン』。とても真面目な作品でした。)
・五つ星のクリスマス(N)
(『妥協』『共産党』というキーワードは夜の外側と同じ。それだけ、イタリア近現代の政治って『妥協』の歴史なのだろうし、それをブラックジョークとして笑い飛ばすことが出来るのはイタリア人(とその周辺国)だけなのだろうな、とも思ったりした。)
△ジョジョ・ラビット
(反戦、そして何より一人の少年の成長譚、そういう映画。基本的にジョジョ以外の登場人物のバックグラウンドは明確に描かれないのだが、少なくともK大尉のキャラクター描写は一貫して巧いと思う(最初の登場から、部下との関係性、ジョジョ家への急な来訪、ラストまで)。デヴィッド・ボウイの歌声が心地好い。)

【総評】
物語の面白さとは別になんか印象に残る女優さん、というのがいて、(私の中では)最近だと、ザジービーツとかあとブラックサンで若かりし頃のシスター・デスを演じた女優さん(名前分からぬ、ごめん)とかがそうなんだけども、アニャテイラー・ジョイが仲間入りした。この方はとりあえず目力が凄い。

そして、コメディってやっぱり難しいな、と思ったりした。その皮肉やブラックジョークを『正しく』笑い飛ばせるかどうか、って、まずその文化や歴史への理解が必要なのだ、という話。

【凡例】
☆:めちゃくちゃ好き。オススメしたい。
△:嫌いじゃない、割と好き。人によってはオススメする。
✕:・・・
・:特に薦めないけど、悪くはないと思うよ?好きな人は好き。