2018土方誕生日記念 - 3/3

ptn.02

「ねぇ。」
こみ上げてきそうになった何かを押し殺して、土方は感情を込めないようにそう答えた。
「あったとしても、お前に用意できるようなもんじゃねぇ。
 万年金欠のマダオが。」
「何だよ、それ。
 つかまぁ、ダイヤモンドとかそんなもん言われても用意は出来ねぇけどさ。
 でも、」
何か言い募ろうとする銀時を、土方はもう一度「ねぇ。」と強い口調で遮った。
「大体、ただの性欲処理の相手に誕生日プレゼントとか、お前もヤキが回ったな。」
「は。
 んだよ、それ。」
ムッとしたように、銀時が言う。
そんな銀時に苛立ちを隠さぬまま、土方は更にぶっきらぼうに返す。
「オレの誕生日なんだから、最後までオレの気分悪くさせんな。それが誕生日プレゼントで良い。」
そう言って、タバコを枕元にあった灰皿に置く。
まだ少し長かったが、もう吸う気にはなれなかった。
本当に欲しいものなんか、もう分からない。
ただ敢えて一つ、願いがあるとしたら、最後の最後まで、この関係を、銀時の肌に触れる機会を失いたくない。ただそれだけだった。
自分の浅ましさに反吐が出そうだった。
「・・・や、お前ほんとに欲しいもんねぇの?」
銀時が気不味そうに頭を掻く姿を、土方はぼんやりと眺めて目を閉じる。
「・・・なんもねぇよ・・・」
そう答えた土方の声は紫煙と共に消えた。